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平成30年度 実務者研修会の開催

日  時:  平成30年9月7日 午後1時から

会  場:  一般社団法人日本資金決済業協会会議室

テーマ:    「商品券販売の法的位置づけ等について」

コーディネータ  全国共通商品券連絡協議会専務理事       小渡 好章

         一般社団法人日本資金決済業協会総務企画部長  北村 亜由美

主な内容

[前払い式支払手段の法的説明及び会員の質問への回答]  北村 亜由美

〇「資金決済に関する法律とは」「前払式支払手段の概要」「前払支払手段の実務等」、そして「事前にアンケートした会員からの質問」について、実務者の視点で分かり易く説明を行った。

 前払式支払手段の主な具体例、前払式支払手段の適用除外、自家発行型と第三者発行型、業種別・媒体別発行者数、前払式支払手段の法体系等、前払式支払手段発行者の主な義務、前払式払手段発行者の管理態勢、発行保証金の還付、保有者に対する前払式支払手段の払戻、帳簿の作成と保存、報告書の提出と報告事項、発行保証金の供託及び届け出等、供託方法、発行保証金の取戻しなど。

〇会員からの実務上での質問と回答

Q1「役員変更の際の添付書類として住民票の抄本に本籍地の記載は必要ですか。

 本籍地の記載は必要ありません。また、住民票の抄本は個人番号が記載されていないものを提出ください。住民票表抄本等の交付申請をする際に、個人番号の記載のない書類の交付を受けてください。なお、個人番号が記載されている場合には書類の個人番号部分を復元できない程度にマスキングをすれば、本人確認書類として取り扱うことは可能です。

Q2「有効期限を表示していますが、有効期限後は利用できないという法的根拠はありますか。」

 法には有効期限に関する規定はありません。前払支払手段の内容は、利用者と発行者との間の契約内容いかんであり、約款等によって有効期限が定められれば、その前払式支払手段は、有効期限後は利用できない前払式支払手段であるということができます。なお、法第13条により、有効期限又は期限が設けられている場合は、情報提供することを義務付けています。したがって、法第13条に従って有効期限を表示している場合は、前払式支払手段の利用者も有効期限があることを前提に購入・利用していると考えられることから、それを根拠に利用できない旨を主張することができます。

Q3「前払式支払手段の購入及び当該前払式支払手段による物品の購入等に際し、領収書は出さなければなりませんか。その法律上の根拠はありますか。」

 前払式支払手段関する領収書を発行する場面として、例えば、商品券を購入した場合(電子マネー等にチャージも同じ)及び当該商品券により物品を購入した場合が想定されます。民法上「弁済したものは、弁済を受領したものに対して受取証書の発行を請求できる」(民法第486条)と規定されており、領収書は当該受取証書の一形態といえます。そして、現金等による商品代金の弁済は、それぞれ弁済の事実が異なりますので、購入者から請求された場合には、それぞれ受取証書を発行する義務があると考えられます。

Q4「顧客に商品を販売し、その代金の支払を商品券等の前払式支払手段で受けた場合に、当該顧客に交付する受取書の印紙税の取り扱いについて教えて下さい。

 商品の代金は、商品という資産を譲渡したことによる対価にあたり、「売上代金」に該当します。そして商品券、各種プペイドカードは、印紙税法に規定する有価証券(財産的価値のある権利を表彰する証券であって、その権利の移転、行使が証券をもってなされることを要するもの)に該当します。(国税庁HP 質疑応答例 印税 有価証券の範囲) よって、顧客に商品を販売しその代金の支払いを商品券等の前払式支払手段で受けた場合に、当該顧客に交付する受取書は売上代金として受け取る有価証券の受取書とはいえ、第17条の1文書(5万円以上100万円以下のものは税額200円、100万円を超え200万円以下のものは400円)に該当します。

Q5「商店街の抽選会や催し物の景品として、発行している商品券を無償で提供することを企画しています。これは資金決済法が適用されます。」

 商品券を景品として無償で提供する場合には、「対価を得て発行」という前払支払手段の要件を欠くことになりますので、法の適用は受けません。しかし、当該発行者が既に有償で発行している商品券を無償で配布する場合は、次の2ケースにより判断が分かれます。①有償で発行している商品券と無償で提供する商品券とを区分管理できない場合として、景品として無償で提供する商品券が、利用者にとって既発行とデザインや印影等で区別できず、また、帳簿上でも区分管理できない場合には、その無償の商品券も有償の商品券と同様に法の適用を受けます。②有償で発行している商品券と無償で提供する商品券とを区分管理できる場合として、景品として無償で提供する商品券が、利用者にとって既発行とデザインや印影等で区別でき、また、帳簿上でも区分管理できている場合には、「対価を得て発行」という前払式支払手段の要件を欠くことになり、その無償の商品券は、発行額、回収額及び未使用残高に計上しないこととすることができます。

 商品券の券面をデザイン又は印影等で区別し、帳簿上も区管理するなら、商品券を受け取る人が支払ない場合、お祭りなどで配る景品として商店街が購入する場合、慶祝敬老金のお祝いなどは、保証金の対象でなくなる。

Q6「金銭で供託した場合、利息が付くと聞きました。利息の請求方法を教えて下さい。」

 供託金利息は、供託金の受け入れの月及び払い渡しの月を除き、供託の継続した期間に応じて年0.024の利息が付きます。発行保証金の供託は保証のための供託と言えますので、発生した利息は供託した月の翌月1年後にそれまで発生した1年後にそれまで発生した1年分の利息を請求することが出来ます。例えば、2017年4月4日に発行保証の金銭供託をした者は、2017年5月1日から2018年4月30日までの1年間の利息の払戻しを2018年5月1日以降に請求することが出来ます。利息の払渡しを受ける場合は、供託金利息請求書(第30号書式)と添付書類の資格証明書(法人の場合は登記事項証明書(履歴事項全部証明書等)及び印鑑証明書(いずれも払渡しを請求する日前3か月以内に発行されたもの)等)を供託窓口に提出してください。なお、発行保証金の供託利息の払渡請求権の消滅時効は、払渡し請求が可能となった日から5年であり、以後は払渡請求が出来なくなります。

Q7「振替国債で供託した場合の利息の払渡し手続きを教えて下さい。」

 振替国債の利息は、財務省告示の発行条件等に基づき、年2回、定められた日に支払が行われます。供託振替国債の利息についてはむ、その利息の支払期に日本銀行から供託所に支払が行われ、支払われた利息は供託振替国債の従たるものとして保管されます。当該振替国債が保証のために供託むされたものである場合には、供託者は当該利息の払渡しを請求することができ、当該利息に係る払渡請求権は、当該利息の払渡しを受けた時点から発生し、その時点以降いつでも払渡を請求することができます。(社債、株式等にの振替に 関する法律278条第2項) 利息の払渡を受ける場合は、供託金払渡請求書(第25号様式)と添付書類の資格証明書(法人の場合は、登記事項証明書(履歴事項全部証明書等)及び印鑑証明書(いずれも払渡しを請求する日前3か月以内に発行されたもの)等)を供託窓口に提出してください。なお、利付振替国債の供託後に到来した利息の支払10年(民法改正後は5年)経過すると、その利息の払渡請求権の消滅時効が完成し、以後は払渡請求が出来なくなります。

Q8「プレミアム付き商品券に限り使用できない商品」

 通常券では金券、公共料金、郵券以外はほぼ大丈夫であるが、プレミアム付商品券はそれ自体に値引き販売となっており、通常券以上に、たばこや医療関係など法的に価格設定のあるものは使用することができない。

 この他に、プリペイドカードを購入させて搾取する詐欺に注意するよう事例の説明があった。